「空飛ぶ車」のシリーズ生産が目前に

「空飛ぶ自動車(スカイカー)」の開発に取り組んできた蘭PAL-Vが製品を市場投入するメドを立てたもようだ。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が13日付で報じたもので、ロバート・ディンゲマンセ社長は「何年にもおよぶハードワークの末に、世界の安全規定だけでなく航空と道路交通の既存法規を満たした空飛ぶ自動車を実現した」と明言した。世界で初めてシリーズ生産されるスカイカーになるという。

「PAL-V」はパーソナル・エア・アンド・ランド・ビークル(Personal Air and Land Vehicle)の略。同社が開発したのは三輪自動車とオートジャイロを組み合わせたようなデザインの車両で、折り畳み式の翼を広げると飛行機に変身する。定員は2人。最高時速は路上走行で約170キロで、フライトの速度はこれを上回る。

路上から飛び立つことは法律上できないため、フライトの際は飛行場を利用することになる。市場投入前に当局の許可を得る必要があり、現在、欧州連合(EU)の欧州航空安全機関(EASA)および陸運当局と協議を行っている。

同社は2019年までに計100台を生産・販売する計画。価格は豪華モデルで49万9,000ユーロ、低価格モデルで29万9,000ユーロを予定している。

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