工業ガス大手の独リンデ(ミュンヘン)は米同業プラクスエアとの合併計画に対する独禁当局の承認を得るために、米国事業を部分放出しなければならないもようだ。経済誌『ヴィルツシャフツボッヘ』が23日、報じたもので、コンサルティング業界では放出規模が10億ドル規模に達するとみられているという。
リンデ工業ガス部門の米国売上高は約20億ドルで、同国市場シェアは22%に上る。プラクスエアは同27%であることから、両社の合計は約50%に達する。
リンデは米国のほか、ブラジル、チリ、スペイン、イタリアでも事業の一部を手放さなければならない見通しで、ブラジルの工場2カ所にはすでに買収の打診があるという。