BMWへの部品供給が正常化、ボッシュは問題のサブサプライヤーを買収

自動車部品大手のボッシュは5月31日、自動車大手BMWに対する電動操舵装置の供給が正常化したと発表した。サブサプライヤーからの部品供給が回復したためで、BMWに対し契約通りの数の操舵装置を同日から再び納入できるようになった。

ボッシュは操舵装置に用いるハウジング鋳造部品の供給が滞ったことから、BMWへの納期を守れなくなった。この結果、BMWでは「1シリーズ」「2シリーズ」「3シリーズ」「4シリーズ」の生産に支障が発生。独2工場と中国、南アフリカの工場で生産調整を余儀なくされ、生産計画に8,000台の狂いが生じた。

両社は問題の解決に向けて同鋳造部品を製造するイタリア企業アルベルティーニ・チェーザレに従業員を派遣していた。BMWは今回の生産調整で発生した生産の遅れを今後数週間かけて取り戻す考えだ。

ボッシュは1日付のプレスリリースで、アルベルティーニ・チェーザレを完全買収し、ステアリング部門に統合することを明らかにした。ハウジング鋳造部品を安定確保することが狙い。買収金額など取引の詳細は明らかにしていない。

アルベルティーニ・チェーザレはミラノ近郊のヴィッラサンタに本社を置く企業で、従業員数は400人強。北イタリアに事業拠点を計2カ所、持っている。

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