モルフォシス―ライセンス提供先が初めて新薬の認可取得―

バイオ医薬品開発の独モルフォシス(マルティンスリート)は13日、同社のライセンスを得て米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のベルギー子会社ヤンセンが開発した乾癬治療薬「グセルクマブ」が米食品医薬品局(FDA)から承認されたと発表した。モルフォシスのライセンス提供先が新薬の承認を得るのは初めて。ヤンセン以外のライセンス供与先も当局の承認を得ると予想されることから、同社は業績拡大が見込まれる。

モルフォシスは特定の異物にある抗原(目印)に特異的に結合して異物を生体内から除去する分子である抗体の開発事業者。グセルムマブは同社の抗体ライブラリー「HuKAL」をベースに創出された抗体薬で、ヤンセンが開発を進めてきた。第3四半期中に市場投入される予定で、欧州での認可申請も計画されている。

モルフォシスの抗体研究に基づいて創出された新薬候補で、臨床試験が行われているものは現在、100種類を超える。同社が独バイエルにライセンス供与したがん治療薬「アネツマブ」は治験成功の可能性が高いとみられる医薬品の1つで、バイエルは2019年の承認取得を目指している。

モルフォシスも自ら創出した抗体薬の臨床試験を計6件、行っている。

上部へスクロール