フォルクスワーゲン―北米に33億ドル投資へ―

独自動車大手フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)は15日、米デトロイトモーターショーで、VWブランド乗用車が北米市場の攻略に向け今後3年間に総額33億ドルを投資すると発表した。同社は日本メーカーに比べ北米市場の存在感が薄いうえ、ディーゼル車排ガス不正問題でイメージも悪化したことから、攻勢をかけて巻き返しを図り、2020年までに営業損益で収支トントンを確保する考えだ。

デトロイトモーターショーでは4ドアセダン「ジェッタ」の次世代モデルを世界初公開した。北米の消費者の好みを踏まえた車両で、米国市場攻略のカギと位置づけている。新旗艦モデル「アルテオン」とともに今年、北米市場に投入する。同市場には20年まで、毎年2モデルを新規投入する計画で、19年には中型車「パサート」の新モデルと、プラットフォーム「MQB」ベースのSUVを発売する。20年からは電気自動車(EV)も投入する計画だ。

VWブランド乗用車の昨年の北米販売台数は約59万2,000台で、前年を1.9%上回った。新規投入した中型SUV「アトラス」の人気が高く、水準が押し上げられた。

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