ドイツ連邦陸運局(KBA)がフォルクスワーゲン(VW)の高級車子会社アウディにリコール命令を出していたことが、日曜版『ビルト』紙の報道で分かった。アウディは2016年末以降、ディーゼル車の全モデルを対象に排ガス不正操作の有無を調査しており、デュースブルク・エッセン大学自動車研究センター(CAR)のフェルディナント・ドゥーデンフェファー所長は『ライニッシェ・ポスト』紙に、自らの手で不正を発見し自主的なリコールを行うのではなく、外部組織による発見を受けてリコール命令を下されたことは問題だとの見方を示した。
リコールの対象となるのは欧州排ガス基準「ユーロ6」に対応したV6ディーゼルエンジン搭載車で、「A4」「A5」「A6」「A7」「A8」「Q5」「SQ5」「Q7」の計12万7,000台が該当。ドイツはそのうち7万7,600台を占める。
これらの車両では台上試験と実際の走行の違いを認識するソフトウエアが搭載されており、台上試験でのみ排ガス浄化装置が適切に働く。アウディは2月初旬までに解決策をKBAに提出しなければならない。リコールはKABの解決策承認後、18カ月以内に完了することが義務づけられる。