自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)は26日、スマホユーザーの行動やニーズを予測するソフトウエア開発の新興企業アナゴグ(Anagog)に資本参加したと発表した。アナゴグとの協力関係を深化させる考え。出資比率や出資額は明らかにしていない。
アナゴグは2010年設立のイスラエル企業で、様々なセンサーを活用してスマホユーザーの行動を分析するとともに、人工知能を用いて行動やニーズを予測するソフトを開発している。ユーザーの行動や置かれている状況を把握できることから、それに見合ったサービスを提供できる。同社のソフトを利用してもデータの処理・保存を行うバックエンドサーバーに個人データが送信されないため、ユーザーは自らのデータを完全に管理できるという。
アナゴグはダイムラーが携わるスタートアップ支援プログラム「ザ・ブリッジ」に参加。昨年9月にはダイムラーと共同開発したドライバー向けのアプリを独市場に投入した。同アプリを利用すると、ドライバーは電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)に車両を買い替えるメリットがあるかどうか、あるいは買い替えるとすればダイムラーのどのモデルがニーズに見合っているかを知ることができる。