独連邦ネットワーク庁は12日、再生可能エネルギー発電の新規設置を対象に実施した助成金入札の結果を発表した。今回の入札は陸上風力発電パークとメガソーラーのプロジェクトが同じ土俵で競い合う初めてのもので、どちらの発電技術が優勢になるかに注目が集まっていた。結果は落札32件のすべてをメガソーラーが占めるというもので、ソーラー電力のコスト競争力の高さが明らかになった。
今回の入札規模は210メガワット(MW)。応札は54件で、そのうち36件をメガソーラー、残り18件を陸上風力発電パークが占めた。入札では原則的に、助成金申請額の低い応札者ほど有利になる仕組みを採用している。
落札32件のなかで最も低い落札価格は1キロワット時(kWh)当たり3.96セントにとどまった。最高は同5.76セントで、加重平均は4.67セントだった。
応札価格ではメガソーラーの加重平均が4.82セントだったのに対し、陸上風力発電は1.5倍の7.23セントに上った。同庁のヨッヘン・ホーマン長官は「(再生エネの普及拡大に向けた政府の)エネルギー転換政策を成功させるためには複数の発電技術を組み合わせることが必要だ」と述べ、陸上風力発電はメガソーラーに比べてコスト競争力が低いものの、同政策に欠かせないとの認識を示した。