印刷機械大手の独ハイデルベルガー・ドルックマシーネンが8日発表した2018年3月期暫定決算の税引き後利益は前期比61%減の1,400万ユーロへと大きく落ち込んだ。ユーロ高のほか、米国の税制改革が響いた格好で、特殊要因を除いたベースでは8%増の3,900万ユーロと増益を確保した。税引き後損益での黒字計上は3期連続。
売上高は24億2,000万ユーロで、前期を4%下回った。収益力の低い中古機取引の見合わせと為替差損が響いた格好。営業利益(EBITDA、リストラ費を除く)は4%減の1億7,200万ユーロで、売上高営業利益率は横ばいの7.1%だった。
同社は中期業績目標を実現できるとの見通しも示した。包装材・ラベル向けのデジタル印刷機械のシリーズ生産を開始したほか、機械のレンタルとサービスを一括した複数年に渡る契約を印刷会社と結び利用度に応じて料金を徴収する新しい事業モデルが順調なためだ。中期目標は売上高で約30億ユーロ、EBITDAで2億5,000万~3億ユーロ、税引き後利益で1億ユーロ以上となっている。