フォルクスワーゲン―ゴルフ生産を本社工場に集約―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は17日、主力モデル「ゴルフ」の生産をヴォルフスブルク本社工場に集約する計画を明らかにした。ドイツ国内のすべての生産拠点で2020年までに生産性を25%引き上げる目標を受けた措置。来年に市場投入予定の次世代モデル「ゴルフ8」の生産開始に伴い、独ツヴィッカウ、墨プエブラ工場での同モデル生産を停止する。

同社は2016年、収益力が低迷するVWブランド乗用車の長期事業計画「トランスフォーム2025+」を発表した。ブランド・ポジショニングの明確化と事業効率・生産性の向上、電動車やモビリティーサービスの拡充を通して競争力を強化していく考え。量産車分野で世界トップに立つ目標だ。

同計画では目標を3段階に分けて実現していく。第一段階は2020年までで、事業再編と並行して今後の競争のカギとなる分野で技術やノウハウを強化する。第二段階は25年までで、電動車の分野で世界トップに立つとともに、モビリティーサービスなど収益力の基盤となる事業を拡大していく。最終段階の25~30年には電動車やモビリティーサービスが幅広く普及した新しい市場環境下で業界を主導する立場に立つことを目指す。

ゴルフの生産拠点を本社工場に絞り込むことで、稼働率と生産性を高める。将来的には同工場の生産台数を年およそ100万台に拡大する考えだ。

独東部のツヴィッカウ工場は新プラットホーム「MEB」採用の電気自動車(EV)を専門に手がける工場へと改められる。

同社は今回、VWブランド乗用車の新生産戦略の概要を9月末に発表することも明らかにした。

上部へスクロール