決済サービスのワイヤーカードがDAX昇格、コメ銀は転落

フランクフルト証券取引所を運営するドイツ取引所は5日、採用基準が最も厳しい「プライム・スタンダード」の銘柄入れ替えを発表した。最大手企業30社を対象とする株価指数DAXには決済サービスのワイヤーカードが初めて採用。コメルツ銀行はワンランク下のMDAXへと降格となる。24日付で入れ替えを行う。

コメ銀はDAXがスタートした1988年から一貫して同指数の構成銘柄であり続けてきた。だが、株価は2000年からこれまでに97%も下落。DAXからの転落は確実視されていた。同行の脱落を受けて、DAX発足当初の構成銘柄で現在も採用されている企業は13社へと減少する。

ドイツの伝統的な銀行は業績不振に苦しんでおり、最大手のドイツ銀行もユーロ圏主要12カ国の50銘柄を対象とした株価指数ユーロ・ストック50から除外される。

ワイヤーカードは市場の期待が大きく、株価は過去2年間で6倍に拡大した。ネット通販市場やスマホ決済の拡大など、支払い手続きのデジタル化が追い風となっている。

プライム・スタンダードでは24日の銘柄入れ替えに合わせて採用規則も変更される。技術系部門と古典的部門の分離を廃止。技術部門TecDAXの採用企業でも古典部門のMDAXないしSDAXに同時採用され得るようになる。また、MDAXとSDAXの採用企業数が増加。MDAXは50社から60社、SDAXは50社から70社へと拡大される。TecDAXは30社に据え置かれる。

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