独電機電子工業会(ZVEI)が20日発表した同国電機業界の1-9月期の輸出高は1,562億ユーロとなり、前年同期比で4.9%増加した。9月も前年同月比4.9%増の179億ユーロへと拡大しており、ZVEIの主任エコノミストは「(低迷する)生産、売り上げと異なり電機製品の輸出は引き続き拡大している。しかもこれまでの月と同じスピードで」と述べた。
1-9月期の輸出を仕向け先別でみると、最大の輸出先国である中国は11.4%増の156億ユーロへと拡大した。2位の米国は1.3%増の131億ユーロ。ユーロ圏向けは6.4%増の468億ユーロで、フランスは2.9%増の94億ユーロ、イタリアは10.3%増の70億ユーロだった。ユーロ圏外ではラテンアメリカが2.7%増の39億ユーロ、ロシアが4.4%増の29億ユーロ。欧州連合(EU)を離脱予定の英国は1.0%減の76億ユーロへと落ち込んだ。
ZVEIが会員企業を対象に実施した最新の景気アンケート調査では、通商摩擦の影響が国際事業に出ているとの回答が94%に達した。86%は「影響がはっきりと出ている」と答えている。調達、製造、物流などのネットワークの中長期的な見直しを検討する企業は90%に上る。