太陽光パネルなどで生産される電力を直流から交流へと変換するソーラーインバーターの有力メーカーである独SMAソーラー(ニーステタール)は12日、中国で展開する子会社を現地経営陣に売却すると発表した。組織再編の一環で、フルタイム勤務の従業員も13%削減する。
同社は9月、2018年12月期の売上・営業損益見通しを下方修正した。中国政府が太陽光発電向けの補助金を5月末に突然、大幅縮小したことで市況が悪化したためだ。中国の太陽光パネル、ソーラーインバーター市場はこれにより供給過多へと陥り、中国メーカーは国外販売を強化。世界市場で値崩れが起きている。
SMAはこれを受け今回、固定費圧縮に向けて事業の絞り込みやオートメーション化、組織再編を行う方針を打ち出した。これに伴い世界のフルタイム社員3,307人のうち約425人を来年、整理する。ドイツでは100人強が対象となる。