自動車部品大手の独ボッシュ(シュツットガルト)は24日、投資子会社ロバート・ボッシュ・ベンチャー・キャピタル(RBVC)を通して「クルマのインターネット(IoV)」分野で活動する中国のスタートアップ企業オートAIに資本参加すると発表した。オートAIが高い価値を持つIoVサービスを提供できるようにすることを支援する。
オートAIが行う総額1億400万ドルの資金調達(シリーズA)に中国企業テンセント(IT)、滴滴出行(ライドシェア)、NIOキャピタル(電気自動車メーカー上海蔚来汽車=NIO=の投資部門)、台湾企業アドバンテック(マザーボード製造)とともに応じる。
IoVは自動車分野の「モノのインターネット(IoT)」で、コネクテッドカーの普及に伴いIoVサービスが急速に増えると予想されている。調査大手プライスウォーターハウスクーパース(PwC)によると、中国の同サービス市場の規模は2017年の6億ドルから30年には395億ドルへと拡大する見通しだ。
オートAIはカーナビシステム大手、北京四維図新科技(Novinfo)からのスピンオフとして昨年4月に設立された。従業員数は約1,000人。IoV向けのソリューションを開発している。現在も四維図新が過半数資本を持つ。
ボッシュは中国のIoV市場が大幅に拡大する見通しと、オートAIが移動携帯端末、自動車業界に有力なパートナーを持つことを踏まえ、同社の将来性が高いと判断。今回の資金調達に応じた。