京セラ―セラミック製造の独社買収―

京セラは4日、セラミック製品の製造・販売を手がける独エイチ・シー・スタルク・セラミックス(HCSC)を完全子会社化することで合意したと発表した。セラミック製品の製造拠点を欧州に獲得して現地事業を強化するとともに、製品ラインアップの拡充や技術力の強化を狙う。買収金額は非公開。各国当局の認可を経て今春に傘下へと収める予定だ。

HCSCは1985年設立のセラミック専業メーカー。京セラがこれまで保有していなかった大型の高剛性複雑形状物を低コストに製作する技術を持つ。生産設備でも人工知能(AI)を活用し、高効率に生産できる能力を持つ。

京セラは近年、日本と米国を中心にファインセラミック部品の増産投資を進める一方で、産業機械用ファインセラミック部品の大きな市場が広がる欧州では製造拠点を持たず、必要な量の製品を市場にタイムリーに提供する体制の構築が課題となっていた。HCSCを買収することでこれをクリアする。

上部へスクロール