電動バスの購入補助金を2.5倍の3億ユーロに

ドイツ連邦環境省は4日、電動バスを購入する公共交通機関に対する補助金枠を従来の1億2,000万ユーロから2.5倍の3億ユーロへと拡大すると発表した。窒素酸化物(NOx)規制を遵守できない都市からの申請が多いことから、増額を決めた。

欧州連合(EU)加盟国はNOx濃度を1立方メートル当たり40マイクログラム(年平均)以下に抑制することを2010年以降、義務づけられている。ドイツでは首都ベルリンを含む多くの都市で同規制を遵守できない状況が続いており、シュツットガルトでは遵守に向けて旧型ディーゼル車の市内走行が年初から禁止された。他の都市でも走行禁止の導入が避けられない見通しのため、政府は各種の支援策を通して走行禁止の回避を目指している。

電動バスの購入補助金はその一つで、EU濃度規制に違反する都市の公共交通機関が利用できる。100%電力で動く電気バスを購入する場合は、ディーゼルバスとの差額の80%を国が助成。プラグインハイブリッドバスでは同40%を助成する。充電インフラの購入や運転手の研修も費用の40%を国が負担する。

独自動車工業会(VDA)によると、電気バスの価格は1台当たり約70万ユーロ。需要に供給が追い付かないことから最近は値上がりしているという。

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