輸入物価の上昇率9カ月来の低水準に、1月は0.8%

ドイツ連邦統計局が2月28日発表した1月の輸入物価指数は前年同月比0.8%増となり、上げ幅は9カ月来の低水準を記録した。エネルギーの上げ幅が前月の同7.4%から1.4%へと縮小したことが反映された格好。エネルギーを除いた輸入物価は0.7%増だった。

輸入物価を最も強く押し上げたのは消費財で、前年同月を1.2%上回った。特に非耐久消費財は1.4%上昇。牛乳・乳製品(3.7%増)、革製品(3.2%増)、衣料品(2.4%増)は平均を上回る伸びとなった。耐久消費財は0.8%増だった。

エネルギーでは電力が68.5%増、天然ガスが11.3%増と大きく上昇したものの、原油が6.0%減、石油製品が0.5%減となり、足を強く引っ張った。石炭は3.5%増だった。

中間材は0.7%上昇した。鉄鉱石(15.6%増)とリグニン・セルロース(11.5%増)で上げ幅が大きかった。粗銅は10.1%、非鉄金属鉱石は7.8%、電子部品は5.8%下落した。

投資財は0.5%上昇した。機械が1.5%増、自動車・自動車部品が1.3%増と投資財の平均を上回る伸びを記録。スマートホンと電子記録媒体はそれぞれ12.2%、6.8%低下した。

農産物は0.3%上昇した。じゃがいもと穀物が各12.1%、10.3%高くなったのに対し、卵は27.0%、コーヒー生豆は6.3%安くなった。

1月の輸入物価指数は前月比では0.2%減となり、3カ月連続で落ち込んだ。エネルギーは1.7%減で、エネルギーを除いたベースでは物価に変動がなかった。エネルギーでは原油が6.2%減となり、全体を強く押し下げた格好だ。

1月の輸出物価指数は前年同月比で1.1%、前月比で0.1%それぞれ上昇した。

上部へスクロール