自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)は4日、次世代電気自動車(EV)向けシャシー「MEB」をグループ外部の企業にも提供する方針を明らかにした。MEBを利用する車両を増やし、規模の効果でコストを削減する狙い。第一弾としてドイツの小規模EVメーカーであるイーゴー・モバイルに提供する。
VWはMEB採用モデルの生産を今年から開始する計画で、まずはハッチバック車「ネオ」を年末に発売する。来年からは同シャシーの採用モデルを大幅に増やしていき、25年までにEVを計50車種、市場投入する。VWグループ全体で1,500万台生産する計画だが、MEBを外部企業に提供すると、同シャシーの生産規模は1,500万を超えることになる。
イーゴー・モバイルはアーヘン工科大学のギュンター・シュー教授が2015年に設立したEV開発のスタートアップ企業。シュー教授は10年にも、配達用EVメーカーのストリート・スクーター(現在はドイツポスト子会社)を同僚と共同設立したことで知られる。