IS参加者の国籍はく奪へ、二重国籍保有などが条件

ドイツ政府はイスラムテロ組織「イスラム国(IS)」で戦闘に参加する自国民から国籍をはく奪する方向で国籍法を改正する。『南ドイツ新聞(SZ)』などが報じ、連邦内務省と連邦法務省が追認したもので、ホルスト・ゼーホーファー内相とカタリーナ・バーリー法相が合意した。近く法案を作成する予定だ。

政府によると、ISの活動に参加するために出国したドイツ国籍保有者は2013年からこれまでに1,050人に達した。そのうち200人は戦闘で死亡。3分の1はすでに帰国している。

両相は今回、(1)ドイツと他の国の二重国籍を持っている(2)成人である(18歳以上)(3)国外で武装テロ活動に将来、参加する――の3条件をすべて満たした場合、国籍をはく奪できるようにすることで合意した。

現行法でも国防省の承認なしに国外の軍隊ないしそれに類する武装組織に加入した者のドイツ国籍をはく奪することができる。今回の改正合意では新たに、新国家ないしそれに類する組織を設立するために国家転覆活動を行う武装集団の戦闘行為に参加した者も国籍はく奪の対象に加えることを取り決めた。

ISの戦闘に参加した過去がある者でも今後、参加しなければ国籍をはく奪されることはない。政府はこれにより、IS活動への参加が抑止されることを期待している。

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