輸入物価の上げ幅4カ月ぶりに拡大、2月は1.6%に

ドイツ連邦統計局が3月29日発表した2月の輸入物価指数は前年同月比1.6%増となり、上げ幅は4カ月ぶりに拡大した。エネルギーの上昇率が前月の同1.4%から7.5%へと拡大したことが反映された格好。エネルギーを除いた輸入物価は0.9%増だった。

エネルギーでは天然ガスと石油製品がそれぞれ9.8%、9.4%上昇し全体を強く押し上げた。前月は6.0%減となった原油も5.6%増加。電力の上げ幅は前月の68.5%から大幅に縮小したものの5.9%に上った。石炭は2.6%増だった。

消費財は前年同月を1.5%上回った。非耐久消費財が1.6%、耐久消費財が1.2%上昇。非耐久消費財では牛乳・乳製品(4.2%増)、革製品(3.8%増)、衣料品(3.2%増)で平均を上回る伸びとなった。

中間材は0.8%上昇した。鉄鉱石(18.4%増)と貴金属(10.9%増)、リグニン・セルロース(9.5%増)で上げ幅が大きかった。非鉄金属鉱石は2.5%、電子部品は5.4%下落した。

投資財は0.6%上昇した。機械が1.7%増、自動車・自動車部品が1.6%増と投資財の平均を上回る伸びを記録。スマートホンと電子記録媒体はそれぞれ10.8%、4.2%低下した。

農産物は0.6%上昇した。じゃがいもと穀物が各14.8%、8.6%高くなったのに対し、卵は22.2%、コーヒー生豆は6.5%安くなった。

2月の輸入物価指数は前月比では0.3%増となり、4カ月ぶりに上昇へと転じた。エネルギーは0.8%増で、エネルギーを除いたベースでは上げ幅が0.2%だった。エネルギーでは原油が6.3%増、石油製品が5.2%増となったのに対し、電力は11.1%、天然ガスは7.8%、石炭は2.9%下落した。

2月の輸出物価指数は前年同月比で1.3%、前月比で0.1%それぞれ上昇した。

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