化学大手の独コベストロ(レバークーゼン)が4月29日発表した2019年1-3月期(第1四半期)決算の営業利益(EBITDA)は前年同期比58.4%減4億4,200万ユーロと大きく落ち込んだ。競合の生産能力引上げを受けて価格圧力が高まったことが直撃。純利益は72.2%減って1億7,900万ユーロとなった。
売上高は37億7,900万ユーロで、前年同期を16.0%割り込んだ。販売量は0.9%増えたものの、販売価格が18.3%下落したことから、大幅な減収となった。トーマス・テッパー取締役(財務担当)は「需要自体は落ちていない」と述べた。
部門別でみると、ポリウレタンのEBITDAは75.4%減少。ポリカーボネイトも同48.8%落ち込んだ。販売価格はそれぞれ29.4%、12.8%下落した。
コーティング・接着剤部門ではEBITDAが7.4%増加した。売上高は5.9%増で、販売価格は1.7%上昇した。
マルクス・シュタイレマン社長は「第1四半期の業績は予想通りだ」と述べ、19年12月期の業績見通しを据え置いた。販売量で1ケタ台前半から半ばの伸び、EBITDAで15億~20億ユーロ(前期32億ユーロ)を見込んでいる。