独銀最大手のドイツ銀行(フランクフルト)は4月26日、売上高に相当する経常収益が2019年12月期は前期比横ばいになるとの見通しを示し、従来予測の「やや増加」から引き下げた。1-3月期(第1四半期)実績が前年同期比9%減の63億5,100万ユーロへと大きく落ち込んだことから、下方修正が避けられなくなった。債券・通貨取引で19%減、株式取引で18%減となったことが響いた。
1-3月期の株主帰属の純利益は48%増の1億7,800万ユーロへと拡大した。資産運用部門の税引き前利益が34%増の9,600万ユーロと好調で全体が押し上げられた格好。投資銀行部門の税引き前損益は前年同期の黒字(2億300万ユーロ)から8,800万ユーロの赤字へと転落し、リテール部門の同利益も11%減の2億8,700万ユーロと振るわなかった。
調整済みベースのコストは59億3,000万ユーロで、前年同期を7%下回った。クリスティアン・ゼーヴィング頭取は19年12月期の同コストを前期の228億ユーロから218億ユーロへと4%引き下げるとした目標達成に自信を示した。
3月末時点の狭義の中核自己資本比率は13.7%で、12月末を0.1ポイント、前年同日を0.3ポイント上回った。