市場調査大手GfKがこのほど発表したドイツ消費者景況感指数の6月向け予測値は10.1となり、5月の確定値(10.2)をやや下回った。同指数の悪化は3カ月連続。景気の見通しと高額商品の購入意欲に関する指数が下落し、全体を押し下げた。所得の見通しに関する指数は2カ月連続で上昇した。
景気の見通しに関する5月の指数(6月向け予測値の算出基準の1つ)は1.7となり、前月を1.3ポイント下回った。同指数はここ1年以上、下落傾向が続いており、前年同月比の減少幅は31.9ポイントに達した。世界経済の減速と通商摩擦、英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる混乱がこれまでに引き続き足かせとなっている。
所得の見通しに関する5月の指数(同)は前月を0.9ポイント上回る57.7へと上昇した。雇用の安定と賃金・年金の上昇が背景にある。
高額商品の購入意欲に関する5月の指数(同)は2.6ポイント減の50.5へと落ち込んだ。水準自体は極めて高く、消費意欲に陰りは出ていない。