自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)は5日、業務のデジタル化に2023年までの4年間で最大40億ユーロを投資すると発表した。これまで人手で行ってきた作業をITで自動化し効率アップとコスト削減を図る。これに伴い従業員を最大4,000人、整理する。
業務のデジタル化は主に管理部門で実施する計画で、最新の統合基幹業務システムや調達システム、人事ソフトを導入する。生産部門でもデジタル投資を行い、生産性を23年まで年5%のスピードで引き上げていく。
これらの措置に伴いIT人材2,000人を新規採用するものの、人手の不要となる分野では人員を整理する。対象となるのはVWブランド乗用車と、1月1日付で新設された部品部門「フォルクスワーゲン・グループ・コンポネンテ」。1962~64年生まれの従業員を対象に早期退職を募集する。
残留する従業員に対しては29年まで、経営上の理由による解雇を行わない。また、従業員がデジタル化に対応できるようにするための中期予算(23年まで)を6,000万ユーロ引き上げて1億6,000万ユーロとする。