「従業員の確保には創意工夫が必要」=企業アンケート

人手不足が深刻化するなか、ドイツ企業は人材を確保するために工夫を凝らしているもようだ。情報通信業界連盟(Bitkom)が856社の経営者ないし人事担当者を対象に実施したアンケート調査によると、新社員の獲得あるいは既存社員のつなぎ止めを狙って行う措置で最もポピュラーなものは「(ミネラルウォーターなどの)飲料の無料提供」で92%が実施している。同連盟のアッヒム・ベルク会長は「労働市場は買い手市場から売り手市場に変わった」と述べ、求職者・社員のニーズや要望を踏まえた取り組みの重要性を強調した。

「フレックスタイム制」の実施と「研修の機会の提供」もそれぞれ71%、69%と多かった。また、若い世代では情報通信機器に関心を持つ人が多いことから、「最新のスマートフォン、タブレットPC、パソコンを提供」する企業は55%に上った。「定期券の提供」も54%と過半数を超えている。

一方、従来は人材獲得の重要な武器とされていた「社用車の供与」は12%にとどまった。若い世代ではステータスシンボルとしての車の価値が全般的に低下していることが背景にあるもようだ。

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