トヨタはドイツで顧客に最も愛される自動車ブランドであることが、市場調査会社2HMフォーラムのアンケート調査で分かった。それによると、トヨタの「ファンだ(好き)」だと回答した顧客の割合は33%に達し、独高級ブランドのアウディ、BMW(以上32%)、メルセデス(31%)を抑えて首位に立った(グラフ1を参照)。調査担当者は、愛されるブランドは明確なイメージを確立していると指摘。トヨタの「不可能なことは何もありません(Nichts
ist
unmoeglich)」やアウディの「技術による先進(Vorsprung
durch
Technik)」といった宣伝文句をぶれずに使い続ける意義を強調した。
今回の調査は主要10ブランドを対象に行われた。「ファンだ」との回答は5位のメルセデスまで30%を超えたものの、6位以下は数値が低く、6位のルノーとオペルは22%にとどまった。
最下位(10位)は世界最大手の独フォルクスワーゲン(VW)で16%に過ぎなかった。2HMフォーラムはこれについて、2015年に発覚したディーゼル車排ガス不正問題がなおも尾を引いていると指摘した。
VWは「信頼度」、「直近のコンタクトの際の満足度」、「持続可能性」に関しても最低の評価を受けており、ブランドイメージと顧客の信頼感を取り戻すことが緊急の課題となっている。姉妹ブランドのアウディは排ガス不正問題が響いて持続可能性評価が低いものの、顧客の信頼を回復することに成功している。
トヨタは持続可能性で1位を獲得した。信頼度でも首位のメルセデス、BMWに僅差で続く3位に付けている。(グラフ2~3を参照)