ドイツ連邦統計局が4月30日発表した3月の小売売上指数(自動車販売店を除く)は物価調整後の実質で前年同月を2.8%割り込んだ。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、スーパーマーケットなど基本的な生活の維持に必要な事業者を除き実店舗での営業が禁止されたことが直撃した格好。実店舗事業者の売上高は5.5%縮小した。
食品・飲料・たばこ販売店は8.9%増と大きく伸びた。他の多くの分野の小売店の営業停止と消費者の買いだめがプラスに働いたためで、スーパーは10.3%増と伸び率が特に大きかった。
非食品店は10.1%減少した。繊維・衣料品・靴・革製品販売店が52.6%減と大きく低下。このほか、デパートなど様々な分野の商品を取り扱う小売店(30.5%減)、「その他の小売店(自転車販売店、書店など)」(18.9%減)、家具・家電販売店/ホームセンター(17.4%減)も2ケタ減となった。通販は新型コロナ危機が追い風となり13.4%増加。薬局/コスメティック用品・医療品販売店も7.0%拡大した。
第1四半期(1~3月)の小売売上指数は前年同期比で実質2.0%増加した。食品・飲料・たばこ販売店が6.1%増加。非食料品店は0.6%減少した。繊維・衣料品・靴・革製品販売店が20.1%減、デパートなど様々な分野の商品を取り扱う小売店が9.9%減、家具・家電販売店/ホームセンターが3.5%減と振るわなかった。通販と薬局/コスメティック用品・医療品販売店はそれぞれ10.1%、5.9%伸びた。