フォルクスワーゲン―電池サプライチェーンを透明化―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)は10日、サプライチェーン分析サービスを手がけるRCSグローバルとの協業関係を戦略パートナーシップに発展させると発表した。車載電池分野のサプライチェーンを全面的に把握し、持続可能性原則を順守できるようにする狙い。

VWは直接取引のあるサプライヤーの持続可能性格付けを1年前に導入した。今後は直接的な取引のないサブサプライヤーと電池原料を採掘する鉱山にまで評価の対象を広げる考えだ。RCSグローバルとの協業の枠内ですでに、電池分野のサプライヤー134社と鉱山18カ所を特定するとともに、その多くを対象に調査を実施した。

調査では人権や労働基準の順守状況、環境保護対策を経済協力開発機構(OECD)の基準に基づいてチェック。問題が見つかったサプライヤーと鉱山に対しては改善点を指摘する。それでも改善が見られない場合はサプライチェーンからの除外も排除しない考えだ。

VWの調達戦略担当者は「RCSグローバルとの協業は、わが社のサプライチェーンにどの鉱山とサプライヤーが所属しているのかを完全に視野に収めると同時に、これらの事業者が義務を果たしているかどうかを調べるのに寄与する」と述べた。

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