ドイツテレコム―欧州クラウドで仏OVHと協業―

電気通信大手のドイツテレコム(ボン)は14日、ITサービス子会社Tシステムズが仏クラウド大手OVHクラウドと協業すると発表した。ドイツ政府が昨年打ち出した欧州クラウド構想「ガイアX」に基づくサービスを来年初頭から提供していく。ガイアXは民間ベースの具体的な事業として動き出すことになる。

ガイアXは独政府が昨年秋に打ち出したクラウド構想。欧州企業がクラウドサービスでデータ主権の保護が弱いアマゾンなどの米IT大手に強く依存せざるを得ない状況を改め、データを安心して相互活用できるエコシステムを構築するとともに、ビッグデータの利用を通して人工知能(AI)の開発に弾みをつけることが狙いだ。

TシステムズとOVHは同構想を踏まえて手を組んだ。欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)に準拠したセキュリティ水準の高いサービスを開発。官庁や公益分野で活動するインフラ事業者・企業向けに提供していく。

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