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2020/10/7

総合 - ドイツ経済ニュース

EUが英の離脱協定修正めぐり法的措置開始

この記事の要約

欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長は1日、英国がEUと締結した「離脱協定」の一部の条項を政府の判断で変更できるようにする国内法案を成立させようとしていることについて、同協定に基づく義務に違反しているとし […]

欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長は1日、英国がEUと締結した「離脱協定」の一部の条項を政府の判断で変更できるようにする国内法案を成立させようとしていることについて、同協定に基づく義務に違反しているとして、法的手続きに着手したと発表した。一方、自由貿易協定(FTA)など将来の関係をめぐって2日まで4日間にわたって行われた交渉は依然として双方の溝が深く、大きな進展がないまま終了。フォンデアライエン委員長と英ジョンソン首相は3日にテレビ会議方式で会談し、今後も交渉を続けることで合意した。

問題となっている英の国内法案は、離脱協定のうち英領北アイルランドとEU加盟国アイルランドの国境管理に関する部分を一方的に修正するというもの。EUとのFTA交渉が決裂した場合、英本土から北アイルランドに入る物品の関税ルールを英国の裁量で決めることが柱となっている。

これに猛反発するEUは、9月末までに法案を撤回するよう求めていた。しかし、法案は英国内でも国際協定違反との批判を浴びながらも、29日に下院を通過した。これを受けて欧州委は法的手続きに入った。

欧州委は第1段階として同日に異議告知書を英政府に送付。英政府が1カ月以内に適切に対応しない場合は、欧州司法裁判所(ECJ)に提訴する構えだ。

国内法案は上院での審議に移る。上院では与党・保守党が過半数を割り込んでいるため、審議に時間がかかるのは必至だ。採決までにFTA交渉がまとまれば、法案自体が立ち消えとなる。このため、EUは同問題と切り離してFTA交渉を予定通り進めた。

英国は1月31日にEUを離脱したが、20年12月末までは移行期間となるため、貿易など双方の関係は基本的に変わらない。同期間中にFTAや安全保障、外交、司法での協力など幅広い分野にまたがる将来の関係をめぐる交渉をまとめることになっている。