ドイツ機械工業連盟(VDMA)が5日発表した独業界の8月の新規受注高は前年同月比で実質14%減となり、減少幅は新型コロナウイルス感染症の影響が鮮明になった4月以降の最低を記録した。VDMAの主任エコノミストは、最悪期を脱したと述べるとともに、コロナ危機前の水準に回復するには時間がかかるとの見方を示した。
独業界の新規受注は2月に4%減となり縮小へと転落。3月には減少幅が9%に拡大した。4月に入るとこれがさらに31%へと大幅に拡大し、その後は5月が28%、6月が31%と30%前後の水準が続いた。7月に入り19%に縮小し底入れの兆しが出ていた。
8月の新規受注を地域別でみると、国内が19%減と大きく落ち込んだ。国外は11%減で、内訳はユーロ圏(ドイツを除く)が8%減、ユーロ圏外が12%減だった。
新規受注を特殊要因によるブレが小さい3カ月単位の比較でみると、6~8月は前年同期を実質22%下回った。減少幅は国内が15%、国外が25%。国外はユーロ圏が16%、ユーロ圏外が29%だった。