独保健省傘下のパウル・エールリッヒ研究所は2日、独バイオ企業IDTビオロギカが独感染線研究センター(DZIF)と共同開発している新型コロナウイルス用ワクチンの治験を承認したと発表した。ドイツでコロナワクチンの治験が認められたのはビオンテック、キュアバックに続いて3社目。
IDTビオロギカとDZIFは治験の第一段階に当たる第1相臨床試験を実施し、ワクチンの安全性と抗原性を確かめる。18~55歳の参加者30人に、4週間間隔で2回の接種を行う。
両者が開発するワクチンは、運び手(ベクター)となる無害なウイルスに標的ウイルスの遺伝子を組み込んで被接種者の細胞に送り込み、免疫反応を引き起こすタイプのベクターワクチン。遺伝情報を伝えるメッセンジャーRNA(mRNA)を用いるビオンテック、キュアバックのmRNAワクチンとはタイプが異なる。