ドイツ連邦統計局が11月27日発表した10月の輸入物価指数は前年同月比で3.9%低下し、下げ幅は前月の0.4ポイント下回った。エネルギーの低下率が前月の29.7%から27.4%へと縮小したことが大きい。エネルギーを除いたベースでは下げ幅が1.0%だった。
エネルギーは下げ幅が狭まったものの、これまでに引き続き輸入物価を押し下げる最大の要因となった。下落率は石油製品で38.6%、原油で34.8%、石炭が23.0%、天然ガスで4.4%を記録。電力は前月の24.9%増から8.4%減へと大きく落ち込んだ。
中間財は1.7%下落した(前月-2.5%)。下げ幅は炭化水素と誘導体(-24.4%)、リグニン・セルロース(-9.9%)、電子部品(-7.1%)、樹脂(-7.0%)、銑鉄・鉄鋼・鉄合金(-6.0%)で大きかった。貴金属は21.3%上昇した。
投資財は0.8%低下した。これまでに引き続きタブレットPC(-5.3%)、スマートフォン(-4.8%)で下落幅が大きい。自動車・自動車エンジンは1.1%上昇した。
耐久消費財はマイナス1.1%。
非耐久消費財は0.3%低下した。豚肉が19.7%、家禽肉が13.7%下落したのに対し、動植物性油脂は8.8%上昇した。
農産物はプラス2.2%となり、計6部門のなかで唯一、上昇した。天然ゴムが36.8%、トマトが21.2%、リンゴが16.9%、かんきつ類が10.0%上昇。家畜用豚は39.6%、アーモンドは35.3%下がった。
輸入物価は前月比ではプラス0.3%となり、6カ月連続で上昇した。
10月の輸出物価指数は前年同月比マイナス1.0%となり、8カ月連続で落ち込んだ。前月比は0.1%増となり、2カ月連続で上昇した。