自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)は11月30日、独自開発した電気自動車(EV)専用車台、「MEB」の採用モデル生産を中国で開始したと発表した。同社はグループ販売台数に占めるEVの割合を2025年までに35%へと引き上げる目標。これを実現するために世界最大の市場である中国でMEB採用車の生産を今後、拡大していく。
仏山市にある第一汽車(FAW)との合弁工場で「ID.4クロス」、上海市の嘉定区安亭鎮にある上海汽車(SAIC)との合弁工場で「ID.4X」の生産をそれぞれ開始した。年産能力は計60万台。年明けに発売する。VWは中国でのID.シリーズの生産車種を23年までに計8種類へと拡大する計画だ。
仏山工場では電力をすべて再生可能エネルギーで賄うことで、二酸化炭素(CO2)の排出量を年7,900トン削減する。また、生産で使用する水の44%を再利用する。
安亭鎮工場はエネルギーと水の消費量、CO2と揮発性有機化合物(VOCs)、一般ごみの排出量が、同等の工場に比べ各20%少ないという。