市場調査大手GfKが12月22日発表したドイツ消費者信頼感指数の1月向け予測値はマイナス7.3ポイントとなり、12月の確定値(-6.8ポイント)から0.5ポイント低下した。同指数の悪化は3カ月連続。11月上旬に導入された緩やかなロックダウンにも関わらず新型コロナウイルス新規感染者数の増加に歯止めがかからず、先行き不安が高まったことが反映された格好だ。調査担当者は新規感染者数が大幅に減り、12月中旬に導入された本格的なロックダウンが緩和されない限り消費者信頼感は改善しないとの見方を示した。貯蓄性向は大幅に高まった。
アンゲラ・メルケル連邦首相と国内16州の首相は12月13日に開催した緊急会議で、緩やかなロックダウンを本格的なロックダウンに16日付で切り替えることを取り決めた。GfKは今回の指数を12月3~14日の消費者アンケート調査をもとに算出していることから、本格的なロックダウン導入の影響は十分に反映されていない可能性がある。
景気の見通しに関する12月の指数(1月向け予測値の算出基準の1つ)は4.6ポイントとなり、前月の4.4ポイントからやや上昇した。同指数の改善は3カ月ぶり。ただ、本格的なロックダウンで小売店の大半やサービス事業者の多くが営業を禁じられたことから、今後は再び悪化する恐れがある。
所得の見通しに関する12月の指数(同)は3.6ポイントとなり、前月から1.0ポイント低下した。コロナ禍の悪化で雇用不安が強まったことが響いた格好。
高額商品の購入意欲に関する12月の指数(同)は6.1ポイント増の36.6ポイントへと大きく上昇した。前年同月に比べると約16ポイント低いものの、水準はなお高い。