独電気電子工業会(ZVEI)が20日発表した独電機業界の11月の輸出高は前年同月比0.4%減の189億ユーロへとやや縮小した。輸入高は7.6%増の188億ユーロへと大きく拡大。20年ぶりに輸出と同じ水準となった。
1~11月の累計をみても、輸出高が前年同期比6.6%減の1,852億ユーロだったのに対し、輸入高は3.4%減の1,723億ユーロと減少幅が小さかった。在宅勤務の急増を受けてパソコンなどの輸入が増えたことが背景にあるもようだ。
11月の輸出の内訳をみると、先進国向けは前年同月比2.1%減の119億ユーロに後退した。チェコが27.9%減の8億8,500万ユーロと大幅に縮小。日本(8.9%減の2億4,200万ユーロ)、米国(7.6%減の14億ユーロ)、韓国(5.9%減の2億2,600万ユーロ)も振るわなかった。フランスは1.0%減の12億ユーロ、イタリアは2.8%減の9億3,100万ユーロ。英国は欧州連合(EU)からの離脱移行期間終了を目前に控え15.5%増の8億4,000万ユーロと大幅に拡大した。このほかスペイン(10.2%増の6億7,300万ユーロ)、オランダ(5.8%増の9億1,500万ユーロ)が好調だった。
新興国向けの輸出高は70億ユーロで、2.5%増加した。ポーランド(20.5%増の12億ユーロ)と中国(13.6%増の22億ユーロ)が2ケタ台の伸びを記録。ハンガリー(0.8%増の5億9,800万ユーロ)、ルーマニア(0.2%増の3億6,400万ユーロ)も前年同月を上回った。ロシア(19.2%減の3億5,000万ユーロ)、インド(12.5%減の1億6,100万ユーロ)、南アフリカ(11.7%減の7,900万ユーロ)、マレーシア(7.7%減の1億7,600万ユーロ)、トルコ(7.6%減の3億400万ユーロ)、ブラジル(4.4%減の9,800万ユーロ)は落ち込んだ。