20年ビール出荷高5.5%減少、コロナ禍が直撃

ドイツ国内の醸造所ないし倉庫から出荷されたビールの量が昨年は約87億リットルとなり、前年を5.5%下回ったことが、連邦統計局の発表で分かった。新型コロナウイルス感染症の流行と感染拡大防止策が響き、飲食店、大型イベント向け販売が大幅に落ち込んだことが大きい。同統計にはノンアルコールと麦芽飲料、欧州連合(EU)域外から輸入されたビールが含まれない。

昨年の出荷量を月別でみると、8月と9月がそれぞれ2.0%増、2.3%増となった以外はすべて減少した。特にロックダウン(都市封鎖)が実施された4月(17.3%減)、5月(13.0%減)、11月(14.1%減)は減少幅が2ケタ台に達した。12月はロックダウンが強化されたにもかかわらず、減少幅は7.5%と11月に比べ小さかった。

国内市場向けの20年の出荷量(課税対象)は前年比5.5%減の72億リットルで、全体の82.6%を占めた。非課税分(輸出と醸造所内での消費)は5.8%減の15億リットル。輸出はEU向けが13.1%減の7億7,820万リットルと大きく落ち込んだのに対し、EU域外向けは3.7%増の7億2,530万リットルへと拡大した。

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