ドイツ機械工業連盟(VDMA)が8日発表した独農業機械業界の昨年の売上高は前年比5%増の90億ユーロとなり、過去最高を更新した。売上増は4年連続。小麦と雑穀の価格上昇と、環境に優しい農機への補助金が追い風となった。
小麦と雑穀の価格は7月以降、大幅に上昇し、10年来の高値を付けた。新型コロナ危機を受けて穀物在庫を増やす動きが強まったほか、投機資金が市場に流入したことが背景にある。
欧米では軽油の消費量や農薬・肥料の投入量を必要最低限に抑えるスマートな農機の購入助成策が実施されている。これを受け、農機を買い替える動きが強い。
売上成長率が最も大きかった部門はトラクターで11%に上った。農薬散布機も2ケタ台を記録したという。施肥機は6%だった。