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2021/2/24

総合 - ドイツ経済ニュース

1月の生産者物価がコロナ前の水準超え、前月比は08年以来の上げ幅に

この記事の要約

ドイツ連邦統計局が19日発表した1月の生産者物価指数(2015年=100)は106.2となり、前年同月比で0.9%増加した。増加は2カ月連続。新型コロナウイルスの感染拡大が本格化する直前の昨年2月の水準(104.9)も1 […]

ドイツ連邦統計局が19日発表した1月の生産者物価指数(2015年=100)は106.2となり、前年同月比で0.9%増加した。増加は2カ月連続。新型コロナウイルスの感染拡大が本格化する直前の昨年2月の水準(104.9)も11カ月ぶりに上回った。

景気動向を敏感に反映する中間財が2.4%増となり、18年11月以来の大きな伸びを記録した。二次原料が34.6%、飼料が11.6%、非鉄金属が7.4%、銑鉄・鉄鋼・鉄合金が5.6%の幅で上昇。全体を強く押し上げた。肥料・窒素化合物は4.0%、紙・板紙は2.6%低下した。

エネルギー価格は0.7%上昇した。電力が5.1%高くなり全体をけん引。取引所価格は上げ幅が28.8%に達した。特別契約顧客向けは同5.4%だった。

天然ガスはプラス0.2%と小幅な伸びにとどまった。取引所価格が63.0%、産業向けが10.4%上昇したのに対し、発電所向けは1.4%、再販事業者向けは2.7%下落した。

石油製品は7.0%低下した。灯油が10.8%、自動車燃料が5.2%下がった。

投資財は0.7%増、耐久消費財は1.5%増だった。

非耐久消費財は1.8%低下した。食料品が3.3%下落。豚肉は28.5%、バターも7.7%安くなった。砂糖は11.5%上昇した。

生産者物価指数は前月比では1.4%増となり、08年7月以来の大きな伸びを記録した。二酸化炭素(CO2)の排出を有償化する国内ルールが施行されたことを受けて、エネルギーが2.7%上昇。同ルールの対象となる石油製品と天然ガスはそれぞれ10.1%、3.2%高くなった。電力はプラス1.8%だった。

エネルギー以外の財もすべて上昇した。上げ幅は中間財が2.0%、投資財が0.4%、耐久消費財が0.6%、非耐久消費財が0.1%だった。