ダイムラー―大幅増配へ―

自動車大手の独ダイムラーは18日の決算発表で2020年12月期の配当を前期の90セントから1.5倍の1ユーロ35セントに引き上げる方針を明らかにした。昨年はコロナ禍の影響で春季に業績が大幅に悪化したものの、その後の市場回復やコスト削減の効果で利益が大きく拡大したことから、大幅な増配に踏み切る。オラ・ケレニウス社長は「2020年はほぼすべての業界のほとんどの企業にとってストレステストだった。ダイムラーチームはこのテストを極めてうまく乗り切った」と胸を張った。

20年12月期の営業利益(EBIT)は前期比53%増の66億300万ユーロに拡大した。乗用車・バン部門が前期の赤字(1億900万ユーロ)から51億7,200万ユーロの黒字へと転換したことが大きい。株主帰属の純利益も53%増えて36億2,700万ユーロとなった。売上高は販売減を受けて11%減の1,543億900万ユーロに後退した。

今期は世界経済が大幅に回復し、同社の販売、売り上げ、EBITが大きく増加すると予想。乗用車・バン部門の売上高営業利益率(調整済みのEBITベース)が20年12月期の6.9%から「8~10%」、トラック・バス部門が同2.0%から「6~7%」、金融・移動サ~ビス部門の自己資本利益率が10.9%から「12~13%」に上昇するとみている。

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