ドイツ連邦統計局と連邦経済省が8日発表した1月の鉱工業生産指数(2015年=100)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比2.5%減の98.6(暫定値)へと低下した。同指数の減少は9カ月ぶり。自動車と建設業界が足を強く引っ張った。
製造業は0.5%低下した。中間財は0.7%増加したものの、投資財が0.8%、消費財が3.0%の幅で落ち込んだ。投資財の減少は半導体不足で自動車生産に支障が出ていることが反映された格好だ。機械は大幅に増加した。
建設業は12.2%減少した。悪天候のほか、新型コロナ危機対策で引き下げられていた付加価値税率が1月から元の水準に戻されたことが背景にある。
エネルギー業は0.6%増となり、3カ月ぶりに上昇した。
鉱工業生産指数はコロナ禍が本格化する直前の20年2月(102.9)に比べると実質4.2%低い。
鉱工業生産を特殊要因によるブレが小さい2カ月単位の比較でみると、12~1月は前の期の10~11月を実質1.4%上回った。製造業が2.1%、建設業が0.2%の幅で上昇した。自動車は4.0%落ち込んだ。
統計局は今回、20年12月の鉱工業生産指数を当初の実質「横ばい」から同1.9%増へと大幅に上方修正した。