国と州の合意を受けて、市民は新型コロナウイルスに感染していないかどうかを調べる抗原検査を8日から無料で受けられるようになった。だが、準備期間が短かったことから、実際に検査を受けられる地域は限られている。
メルケル連邦首相と16州の首相は3日のテレビ会議で市民が週に1度、抗原検査を無料で受けられるようにすることを取り決めた。費用は国が負担。検査は検査センター、薬局、開業医で受けられることになっている。
現実には、8日時点で検査体制を構築できた州はラインラント・ファルツ州などごく一部にとどまる。西ドイツ放送局(WDR)のリポーターが州都デュッセルドルフで実施した突撃取材では、無料検査を受けられる開業医や薬局は皆無だった。
専門家の手を借りず個人で行う抗原検査キットについては一部の小売店が6日から販売を開始した。高齢の親に会いに行く前に感染していないかどうかを確かめたいといった市民は極めて多く、短時間で売り切れ。入手は困難な状況だ。