ザルツギター―工場でグリーン水素生産へ―

独鉄鋼大手のザルツギターは11日、本社工場で水素製鉄の実現に向けたプロジェクト「ウインドH2」を開始すると発表した。コークスの代わりに再生可能エネルギー電力で生産する「グリーン水素」を用いて銑鉄を製造する技術の確立を目指す。

同社の敷地内に風力発電設備とプロトン交換膜(PEM)電解槽を設置した。風力発電設備は出力が30メガワットで、エネルギー大手エーオンの子会社アヴァコン(Avacon)が運営する。

電解槽はシーメンス製。風力発電の電力を用いて水素を生産する。生産能力は1時間当たり450立方メートルに上る。

ウインドH2では風力発電、水素製造、および水素の生産工程への統合に関する知見とノウハウを獲得する。

同社は水素の活用により製鉄に伴う二酸化炭素(CO2)の排出量を減らしていく。2050年までに同排出量を95%削減する目標だ。

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