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2021/3/24

総合 - ドイツ経済ニュース

ロックダウン4月18日まで延長、イースター休日を今年は特例で5日間に

この記事の要約

ドイツのメルケル首相は23日未明、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために実施しているロックダウン(都市封鎖)を延長することで国内16州の首相と合意したと発表した。従来のウイルスに比べ感染力の高い英国株「B1.1.7 […]

ドイツのメルケル首相は23日未明、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために実施しているロックダウン(都市封鎖)を延長することで国内16州の首相と合意したと発表した。従来のウイルスに比べ感染力の高い英国株「B1.1.7」が急速に拡大していることを踏まえた措置で、制限措置の期限を28日から4月18日へと延ばす。イースター休日については本来の計3日から今年は特例として5連休とすることにした。首相は「我々は感染第3波の渦中にある。状況は深刻だ」と述べ、市民に注意を促した。

同国では厳しいロックダウンの効果で人口10万人当たりの直近7日間の新規感染者数(7日間の発生数)がピーク時の約200人(12月下旬)から2月中旬には57人まで減少した。だが、その後は再び増加が続いており、今月21日には107人まで拡大した。16州のうち10州で100人を超え、最大のテューリンゲンでは210人に達している。

感染が再び急増しているのは、B1.1.7が流行しているためだ。ロベルト・コッホ研究所(RKI)の17日の発表によると、新規感染者に占める同株の割合は今年第10週(3月8~14日)に72%へと達し、第8週(2月22~28日)の46%から26ポイント拡大した。第4週(1月25~31日)は6%にとどまっており、短期間のうちに主流株となったことが分かる。

メルケル首相と国内16州の首相は3日の前回会議で、小売店や飲食店の店舗営業規制を緩和することを決めた。ロックダウンの長期化を受けて市民や経済界の不満が高まっていることを受けた措置で、7日間の発生数が100人以下の地域では条件付きで小売店の店舗営業を認めるなどのルールを8日付で導入した。感染状況が悪化しなければ条件を段階的に緩和することになっている。

一方、状況が悪化し、7日間の発生数が3日連続で100人を超えた地域に対しては「緊急ブレーキ(Notbremse)」というルールを適用することも取り決めた。該当する地域では従来の厳しい制限措置を再導入することになっている。

今回の会議では緊急ブレーキを厳格に適用することを再確認するとともに、当該地域では新たな規制を導入することを決めた。別家族の者同士が自家用車に同乗する際は医療用マスクの着用を義務付ける。また、外出制限を課すほか、接触制限を強化する。

休日化で割増手当

イースター(復活祭)の休日は本来、聖金曜日、復活祭(日)、イースターマンデー(月)の計3日からなる。今年は感染拡大を防ぐため聖金曜日の前日に当たる聖木曜日と復活祭前日の土曜日も特例として休日とし、4月1日から5日までを5連休とすることにした。この期間は食料品店が3日(土)に営業を認められるのを除きすべての店舗が閉鎖される(日曜・祭日営業が認められているガソリンスタンドなどは営業できる)。また、公共の場に集まることが原則的に禁止され、私的な会合も2家族の最大5人が上限となる。ミサなどの宗教的な集まりはバーチャルで行うことが求められている。メルケル首相は「(イースター休暇中は)自宅にとどまる」ことを市民に要請した。

4月1日(木)と3日(土)は休日となることから、被用者を勤務させる場合は休日割増手当の支給が義務付けられる。これが該当するのは普段から日曜・祝日も業務を行っている企業や機関(病院、公共交通機関、警察など)。日曜・祝日を休業日としている企業では社員の休日が増えることになる。

イースター休暇が宿泊業界の書き入れ時であることを踏まえ、会議では一部の州がウィークリーマンションやキャンピングカーなど他人との接触が少ないスタイルの旅行を認めるよう要求した。これに対しメルケル首相は強い姿勢で反対。決議には「連邦(国)と州は不要不急の旅行を国内・国外ともに見合わせることをこれまでに引き続き市民に切実に要請する」との文面が盛り込まれた。

企業に対しては在宅勤務を可能な限り認めるよう、これまでに引き続き要請している。また、新型コロナに感染していないかどうかを調べる抗原検査を出社する社員に週に最低1度、できれば2度、提供することを強く求めている。社員の抗原検査を行う義務は現時点でないものの、実施する企業が少ない場合は義務化することを視野に入れている。

4月19日以降のコロナ規制について12日に協議することを取り決めた。