独がカナダと脱炭素で協業、水素分野に期待

ドイツ政府とカナダ政府は16日、脱炭素社会の実現に向けて協業することで基本合意した。ペーター・アルトマイヤー独経済相は、「特に水素分野で協業の大きなチャンスがあると思う」と述べた。

両国は2050年までの炭素中立実現に向け、石炭火力発電の廃止、水素の生産・利用、二酸化炭素(CO2)の排出有償化(カーボンプライシング)、エネルギー効率の引き上げを重視している。今回の合意では、エネルギー系統への再生エネの統合、エネルギーの安定供給、技術革新、水素を重点分野とすることを取り決めた。カナダのシームス・オリーガン天然資源相は、「ドイツとのこのような国際エネルギーパートナーシップは世界のCO2排出削減に寄与する」と述べた。

ドイツは国内で使用する水素の多くを国外から調達する方針で、サウジアラビアとの間では先ごろ、水素分野で輸入を含め協業することで基本合意した。

カナダは50年までに水素生産の世界トップ3に入ることを目指している。国内産の水素の多くを輸出する意向で、ドイツはその輸入を考えている。

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