ドイツ鉄道―赤字が過去最高に、黒字転換は22年の見通し―

ドイツ鉄道(DB)が25日発表した2020年12月期の純損益は57億700万ユーロの赤字となり、前期の黒字(6億8,000万ユーロ)から大幅に悪化した。赤字額は過去最大。コロナ禍の直撃を受けた格好で、本業のもうけを示す営業損益(EBIT、調整済み)も18億3,700万ユーロの黒字から29億300万ユーロの赤字へと転落した。売上高は10.2%減の399億200万ユーロだった。

昨年はコロナ感染を防止するため国が観光旅行を制限したほか、企業も出張を大幅に自粛した。これを受けて長距離列車の利用者は42.4%減の14億9,900万人へと大きく低下した。

貨物鉄道輸送も振るわず、輸送重量は8.1%減の2億1,310万トンへと後退。輸送量は7.5%減って786億7,000万トンキロとなった。

21年12月期も業績不振が続く見通しで、経営陣は営業損益が約20億ユーロの赤字になると予想している。売上高については少なくとも410億ユーロに拡大するとしている。営業損益の黒字転換は22年12月期になる見通し。

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