ビオンテック―ワクチンの年内生産を25億回分に拡大―

独バイオ医薬品企業のビオンテックは3月30日、米製薬大手ファイザーと共同開発した新型コロナウイルスワクチンの2021年の生産目標を25億回分に引き上げると発表した。これまでは20億回分を目標としていたが、世界的なワクチン不足で需要が多いことから増産を進める。

ビオンテックは独マールブルクの新工場が2月に稼働。EUの欧州医薬品庁(EMA)から26日に同工場での新型コロナワクチンの製造が正式に承認され、4月後半から出荷を開始する予定だ。同社は同工場の稼働のほか、生産委託先の拡大、生産工程の最適化により、年産能力の増強が可能になるとしている。

これまでにファイザー連合は65カ国・地域に2億回分以上の新型コロナワクチンを供給した。21年は現時点で14億回分を供給する契約を各国・地域と結んでいる。

同ワクチンは現在、16歳以上が接種対象となっているが、ファイザーとビオンテックは31日、12~15歳を対象とする治験で100%の有効性と安全性が確認されたと発表した。これを受けて、近くEMAと米食品医薬品局(FDA)に治験データを提出し、同年齢層も緊急使用許可の対象に加えるよう申請する予定だ。

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