Ifo経済研究所は16日、ドイツの今年の国内総生産(GDP)成長率を実質3.3%とし、3月の同3.7%から下方修正した。新型コロナウイルスの新規感染者数が大幅に減るとともに、ワクチン接種率が上昇していることから、感染防止策の直撃を受けてきた小売・サービス業は回復に向かうものの、製造業の幅広い分野で原料や部品不足が深刻化し生産に支障が出ていることから、経済全体の見通しがやや悪化している。来年については同4.3%への拡大への拡大を見込む。
インフレ率に関しては今年、平均2.6%に達し、昨年の0.5%から大幅に上昇するとの見方を示した。原油価格の上昇や1月の炭素税導入を背景に石油製品が値上がりしていることが最大の押し上げ要因。エネルギーと食料品を除いた基礎インフレ率も2.1%に上る見通しだ。