輸出が15カ月連続増加、7月は前月比+0.5%に

ドイツ連邦統計局が9日発表した7月の輸出高(暫定値)は営業日数・季節要因調整後ベースで前月比0.5%増の1,143億ユーロへと拡大した。増加は15カ月連続。新型コロナウイルス感染症が同国で流行する直前の昨年2月に比べても1.6%高い。コロナ禍前の水準を上回るのは2カ月連続だ。

輸入高は前月比3.8%減964億ユーロとなり、2カ月ぶりに後退した。昨年2月に比べると5.9%高い水準にある。

非調整ベースの輸出高は1,150億ユーロで、前年同月を12.4%上回った。比較対象の昨年7月は世界貿易が大きく落ち込んでおり、その反動が大きい。輸入高も同16.6%増の969億ユーロへと伸びた。

貿易収支は191億ユーロの黒字となったものの、黒字幅は前年同月に比べ5.7%縮小した。経常黒字も12.9%減の176億ユーロへと落ち込んだ。

輸出を仕向け先地域別でみると、伸び率が大きかったのはEUで、ユーロ圏は前年同月を17.4%、その他の加盟国は同18.4%上回った。EU域外は6.8%増。米国が15.7%伸びたのに対し、中国は4.3%後退した。1月1日付でEU域内市場と関税同盟から離脱した英国は7.2%増となり、4カ月連続で拡大した。

輸入ではユーロ圏との取引が22.4%増と全体をけん引した。EUのユーロ非加盟国は11.0%増。EU域外は14.2%増で、米国は4.1%増、中国は3.9%増、英国は15.6%増だった。

1~7月の輸出高は7,881億ユーロとなり、前年同期を16.1%上回った。ユーロ圏向けが19.7%、EUのユーロ非加盟国向けが21.4%の幅で増加。EU域外向けは11.5%増で、英国向けも3.3%伸びた。

1~7月の輸入高は15.6%増えて6,735億ユーロとなった。ユーロ圏からが17.2%、EUのユーロ非加盟国からが20.0%、EU域外からが12.7%増加。英国からは7.6%減だった。

1~7月の貿易黒字は1,147億ユーロで、前年同期を19.2%上回った。経常黒字も15.1%増の1,410億ユーロへと拡大した。

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