独電気電子工業会(ZVEI)が8日発表した同国電機業界の8月の新規受注高は前年同月を25.4%上回り、6カ月連続で2ケタ台の伸びを記録した。世界経済の急速な回復が大きい。国内受注が21.4%、国外が28.4%増加。国外はユーロ圏が31.8%、ユーロ圏外が27.0%の幅で伸びた。
1~8月の新規受注高も前年同期比26.2%増と好調だった。国内が20.4%、ユーロ圏が30.6%、ユーロ圏外が31.7%増えた。
8月の生産高は物価調整後の実質で前年同月を13.9%上回った。1~8月も前年同期比で12.3%増えた。
9月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割合を引いた数(ディフュージョン・インデックス=DI、無効回答を除いたベースで算出)は前月の34.5ポイントから38.1ポイントへと改善した。需要がこれまでに引き続き旺盛なことが反映されている。ただ、加盟企業の8割は原材料不足に直面しており、計画通りに生産できないケースも出てきそうだ。
8月の業界売上高は前年同月比12.1%増の157億ユーロに拡大した。ユーロ圏外が15.7%、国内が11.9%、ユーロ圏が5.9%の幅で伸びた。
1~8月の売上高も11.9%増えて1,286億ユーロとなった。ユーロ圏外が13.5%、ユーロ圏が12.8%、国内が10.4%拡大した。
9月の業界景況感指数は25.5ポイントで、前月(26.9ポイント)を1.4ポイント下回った。減少幅は前月の12.3ポイントから縮小したものの、原材料不足が依然として足かせとなっている。現状判断を示す指数が50.3ポイントから44.6ポイントへと落ち込んだ。今後6カ月の見通しを示す期待指数は5.7ポイントから7.9ポイントへと好転した。
9月の輸出期待指数は前月の25.7ポイントから29.7ポイントへと改善している。